海外で講演やライブを行う度に、日本と欧米ではBarrett食道癌診断法に大きな乖離がある事を実感します。 なぜ、彼らは内視鏡で診断せず、ランダム生検に頼るのか? 私は、Barrett食道癌はHGDも含め、内視鏡による存在診断、範囲診断が可能と信じて来ました。 海外のライブデモでも、NBI拡大内視鏡画像を提示し、内視鏡による存在診断、範囲診断が可能であること示してきました。
しかし、最近2例、全く診断ができず、生検を採取したら明らかなtub1であった症例を経験し、愕然としました。1例はドイツの症例で、使用したScopeはHQ190 + Exella IIIでした。LSBEのランダム生検でHGDと診断された症例で、内視鏡的には非癌と診断し、生検痕周辺を4点生検しましたが全てtub1でした。もう1例は日本の症例で、LSBEに発生した1cm程度の0-IIcでした。H260Z+EliteでもIIb進展は診断出来ず、念のため周囲生検を5点採取したところ、全てtub1でした。 LSBEに発生した癌は、やはり手強いと思いました。
診断技術を向上させるためには、多くの症例を診るしかありません。 そこで、Barrett食道に造詣の深い先生方に世話人をお願いし、Barrett食道研究会を立ち上げることに致しました。ご賛同頂きました世話人、顧問は以下のごとくです。全国からLSBE症例を集め、内視鏡的、組織学的診断に迫りたいと思います。
本会は本邦におけるBarrett食道関連疾患の問題点を明確にし、解決法を検討することで医療向上に貢献
することを目的とし、年2回開催致します。皆様のご参加をお待ち致します。
佐久医療センター内視鏡内科
小山恒男拝
代表世話人 | 佐久医療センター 内視鏡内科 | 小山 恒男 |
臨床世話人 | 東北大学病院 消化器内科 | 小池 智幸 |
臨床世話人 | 松園第二病院 消化器内科 | 平澤 大 |
臨床世話人 | 長岡赤十字病院 消化器内科 | 竹内 学 |
臨床世話人 | 都立がん検診センター 消化器内科 | 吉永 繁高 |
臨床世話人 | 獨協医科大学 消化器内科 | 郷田 憲一 |
臨床世話人 | 信州大学第二内科 | 岩谷 勇吾 |
臨床世話人 | 佐久医療センター 内視鏡内科 | 高橋 亜紀子 |
臨床世話人 | 大阪成人病センター 消化管内科 | 石原 立 |
臨床世話人 | 都立駒込病院 消化器内科 | 飯塚 敏郎 |
臨床世話人 | 昭和大学江東豊洲病院消化器センター | 島村 勇人 |
臨床世話人 | 島根大学医学部附属病院 消化器内科 | 柴垣 広太郎 |
臨床世話人 | 公益財団法人がん研究会有明病院 上部消化器内科 |
由雄 敏之 |
臨床世話人 | 三重大学医学部附属病院消化器・肝臓内科 | 池之山 洋平 |
臨床世話人 | 広島大学病院消化器内視鏡医学講座 | 卜部 祐司 |
病理世話人 | 新潟県立がんセンター新潟病院 病理診断科 |
渡邉 玄 |
病理世話人 | 公益財団法人がん研究会有明病院 病理部 |
河内 洋 |
病理世話人 | 信州大学 生体情報検査 | 太田 浩良 |
病理世話人 | 佐久医療センター 病理診断科 | 塩澤 哲 |
病理世話人 | 昭和大学横浜市北部病院病理 | 相田 順子 |
病理世話人 | 東北医科薬科大学医学部 病理診断学教室 |
藤島 史喜 |
病理世話人 | 獨協医科大学病理診断学 | 石田 和之 |
病理世話人 | 昭和大学横浜市北部病院 臨床病理診断科 |
根本 哲生 |
病理世話人 | 横浜市立大学大学院医学研究科・医学部 分子病理学教授 |
藤井 誠志 |
病理世話人 | 信州大学医学部病態解析学教室 統括医長 |
岩谷 舞 |